応用物理学会・東海支部 基礎セミナー

(協賛:日本表面真空学会中部支部、応用物理学会薄膜・表面物理分科会、豊田工業大学マテリアル先端リサーチインフラ)

「電子線を用いた分析法」

新材料の発見や新規デバイスの開発等においては、その構造や組成をナノ〜ミクロレベルで観察・評価することが必要とされています。本セミナーでは、第一線の技術者・研究者を講師として迎え、「電子線を用いた分析法」として、いくつかの分析手法をやさしく紹介していただきます。内容は、SEM、TEM、電子回折、オージェ分光法、EPMAが中心となります。今回、コロナ対策のもと対面実施を考えておりますが、状況に応じて、オンラインになる可能性もあります。多くの学生、研究者の参加をお待ちしております。

○ 日時:2022年 10月 22日(土)13:00〜17:30(開場:12時半)

○ 場所:豊田工業大学 南棟 4C教室

〒468-8511 名古屋市天白区久方2−12−1

https://www.toyota-ti.ac.jp/access.html

会場案内図

**************************(プログラム:敬称略)***************************

13:00〜13:10 「はじめに」豊田工業大学 吉村雅満

13:10〜14:00 「SEM-EDX、SEM-EBSD法の原理とデータ例」オックスフォード・インストゥルメンツ(株) 森田博文

14:00〜14:50 「走査透過電子顕微鏡法(STEM)やEELS/EDSを用いた分析法」物質・材料研究機構 木本浩司

14:50〜15:40 「表面電子回折(LEED、RHEED)の基礎と応用」大同大学 堀尾吉已

15:50〜16:40 「オージェ電子分光法の基礎と最新の応用分析事例の紹介」日本電子(株) 堤 建一

16:40〜17:30 「EPMA(電子線マイクロアナライザ)」(株)島津製作所 林 広司

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○ 参加費(テキスト込) 一般:2000円,学生500円 (当日現地支払い)

○ 問い合わせ先:吉村雅満(豊田工業大学)yoshi@toyota-ti.ac.jp

○ 申込み先:下記の申込みフォームから参加登録をお願いします。

申込みフォーム

○ 申込み〆切:2022年10月14日(金) 延長 10月18日(火)

<コロナ対策>

  • 当日健康に優れない方は参加を遠慮して下さい。
  • 当日検温を致します。
  • 学内では不織布マスクの着用,入室時には手指消毒をお願いします。
  • 喫食禁止です。食堂はご利用いただけません。

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講演要旨

1.「SEM-EDX、SEM-EBSD法の原理とデータ例

SEMを用いた分析装置として普及しているものの代表例としてEDXおよびEBSDがある。特性X線の元素分析であるEDXと電子線回折から結晶方位を求めるEBSDの原理と応用例を紹介する。

 

2.「走査透過電子顕微鏡法(STEM)やEELS/EDSを用いた分析法」

走査透過電子顕微鏡法(STEM)は、微小領域分析手法として用いられている。本セミナーではSTEMによる構造観察,電子エネルギー損失分光法(EELS)・エネルギー分散型X線分光法(EDS)による分析手法を解説する。

 

3.「表面電子回折(LEED、RHEED)の基礎と応用」

表面電子回折法は、回折図形に含まれる逆格子空間情報から原子配列や形態などの実空間情報を取得できる。本セミナーでは電子回折図形の基礎的な解釈とともに、回折電子のエネルギー損失や波動場についても解説する。

 

4.「オージェ電子分光法の基礎と最新の応用分析事例の紹介」

オージェ電子分光法(AES)は最表面(数nm程度)の領域における元素分析や化学状態分析を行う手法である。本講演ではAESの原理から分析時の注意点なども解説し、AESを活用した最新の応用分析事例についても紹介する。

 

5.「EPMA(電子線マイクロアナライザ)」

EPMAは電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Microanalyzer)の略称である。また、その分析手法である電子線マイクロアナリシス(Electron Probe Microanalysis)もEPMAと呼ばれる。EPMAは固体材料の微小部元素分析法として幅広く利用されており、本セミナーでは、その基礎について解説する。