平成25年11月3日付けで平成25年秋の勲章受章者が発表され、この度の叙勲で、種村榮先生が瑞宝中綬章を受章されました。
種村榮先生は、1970年名古屋大学大学院工学研究科応用物理専攻博士課程を修了されました。その後応物教室で文部技官教務職員として学生の演習と実験を担当し、 1971年工学博士の学位を取得後、豊田理化学研究所奨励研究員、英国ブリストル大学物理学研究所博士研究員を経て、通産省工業技術院名古屋工業技術研究所へ奉職され、 セラミックス基礎部材料評価課長、研究企画官、放射線部長/融合材料部長を歴任され、1997年~2000年の間、所長をつとめられました。2000年より、名古屋工業大学都市循環システム工学専攻専任教授として、若い研究者の指導に熱意を傾けられ、その間、学長補佐として大学運営にも大きく寄与されました。
退職後、2006~2012年 には、(財)ファインセラミックスセンターで、専務理事、材料技術研究所長兼ナノ構造研究所長をつとめられました。 現在も名古屋工業大学プロジェクト教授、中国科学院広州エネルギー研究所客員首席教授、中国科学院国際シニアー招聘教授としてご活躍されています。
先生のご研究は、「応用物理/代替エネルギー・省エネルギー利用機能性薄膜・ナノ材料の創製と物性」を中心的な分野とされ、 国際エネルギー機関・太陽冷暖房プログラムTaskX「太陽熱利用材料の国際共同研究」業績章、同執行委員会功労賞、国際太陽エネルギー学会功績賞、 日本太陽エネルギー学会功績賞など数々の賞を受賞、文部科学大臣・注目発明に選定されるなど輝かしい業績を上げてこられました。
応用物理学会の関係では、応用物理学会東海支部役員・支部長及び評議員、応用物理学会理事及び常務理事、応用物理学会評議員を歴任され、応用物理学会フェロー、功労会員として学会の発展に力を尽くしておられます。
この度の受章、誠におめでとうございます。